祖母が亡くなった。
うまい言葉が見つからないが、とにかく相手に尽くし、相手を愛する人だった。
私が幼い頃には「えらいね」「すごいね」「かしこいね」と惜しむことなく私を褒めてくれた。
一方で私が年齢を重ね、特に成人を迎えてからは、望ましい人間の姿や振る舞いを私によく話して聞かせてくれた。
成人後に祖母と話をした機会はそれほど多くは無かったが、機会に恵まれたときには彼女の昔話も説法もよく聴いた。
そういえば「家」といった古風な制度などに対して私が正対できるのは、自分が長男の長男であるという立場上の理由と同時に、祖母のこれらの説法も影響しているように思う。
空襲の日に川へ飛び込んで戦争を生き抜き、戦後の焼け野原から商店を続けてきた尊敬すべき祖母に。
おつかれさま。
周囲の人々に、私に、惜しみない愛情を注いでくれた祖母に。
ほんとうに、ありがとう。
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